理事長所信

■基本理念
共に挑戦、共に成長する地域社会の創造
■スローガン
Challenge~人と人との繋がりが未来の力になる~


一般社団法人とだわらび青年会議所
第27代理事長 愛木 良太

■基本方針

  1. 若者を地域社会と繋ぐことでシビックプライドを醸成させる事業に挑戦しよう
  2. 青少年が自ら考え自ら行動できる事業に挑戦しよう
  3. とだわらび青年会議所の想いを効果的に発信しよう
  4. メンバー一人ひとりが会の存続危機を理解し会員拡大への当事者意識を持とう

■事業計画

  1. まちづくり事業
  2. 青少年事業
  3. 広報事業
  4. 拡大事業
  5. メンバー交流事業
  6. 蕨市・戸田市・JCI・JCI日本・関東地区協議会・埼玉ブロック協議会への出向協力・出向促進並びに出向者支援
  7. 京都会議・サマーコンファレンス(横浜)・全国大会(佐賀)・ASPAC(モンゴル)・関東地区大会(桐生)・埼玉ブロック大会(所沢)への参加推進

【はじめに】

戸田市と蕨市は鉄道や道路などの交通インフラが整っており、緑豊かなまちです。都心へのアクセスも良好なため、こうした利便性の良さから多くの人々に選ばれ、埼玉県内では人気の地域であります。また行政をはじめとする様々な団体や企業が活発に地域活動を行っている地域でもあります。それぞれの団体が強みを活かし役割を果たす中で、私たち青年会議所の役割や強みはどこにあるのか。それは若き青年の集まりであることに加え、40歳で卒業しなくてはならないことや、単年度制による限られた時間の中で1年完結型の活動を行う点にあります。この仕組みがあることにより、私たちには常に新鮮な発想が生まれ、柔軟かつ迅速に地域課題に取り組むことができるのです。だからこそ私たちにしかできないことがあるのです。

私はかつて地域に対して全くの無関心でした。むしろ自分自身のことさえも深く考えていませんでした。しかし4年前に第一子が生まれたことで、それまでの自分中心の考え方から他者を重んじる視点へと変わりました。子供たちの未来をどう守り、どう育てるかということを真剣に考えるようになりました。この意識の変化が、地域への関心を持つきっかけとなり、青年会議所入会という新たな挑戦を始めさせたのです。

挑戦とは未知の領域に向かい、自分自身や組織を更に成長させるプロセスです。「できることをできる範囲でやる」ことは挑戦とは言えないでしょう。楽しい事ばかりではなく時には辛いこともあります。しかしそれは成長と自己変革を促す貴重な機会であり、その過程で得られる経験や学び、そして絆は組織全体の力を最大限に引き出し、未来を切り拓く原動力になると信じています。

私たちの活動する姿に共感を得て、このまちを良くしたいと思う人が増えれば、このまちはこれからもっともっと良くなると信じています。

【人と人とが繋がる持続可能なまち】

戸田市と蕨市は20代から30代の世代が頻繁に転出入を繰り返しており、人口の流動性が高く活発なまちです。特に、埼玉県内での平均年齢の順位において、戸田市は1位、蕨市は10位と、両市ともに若者が多い地域となっています。この地域の魅力は多岐にわたりますが、その中でも「若さの力」が一つの大きな魅力であると考えます。若者が挑戦し続けることで地域全体の活性化につながり、経済的な発展や新たな文化の創出をもたらす力になると考えます。そして持続可能なまちとなると信じています。

では、持続可能なまちとは何か。それは財政的な豊かさだけでなく、人と人とが繋がり合い、地域の魅力や価値に気付き、誰もがシビックプライドを持つまちです。そしてその想いを次世代の担い手である子どもたちへ引き継いでいくことで持続可能なまちを実現していけると考えています。

【まちづくり・人づくり事業】

地域の活性化には、住民同士の繋がりが必要不可欠です。しかし近年では生活様式の多様化により人と人との繋がりが希薄になり、市民が孤立してしまうことがあります。このような状況では地域コミュニティの絆が弱まり、宝とも言える、伝統や文化の継承が困難になると考えます。私たちは地域の魅力を最大限に引き出し、市民にシビックプライドを持ってもらうことで、これらの課題を解決していく必要があります。

持続可能という観点から、次の世代を担う20代から30代の若者たちの繋がりが重要ですが、この世代は、多様化が進む現代においても、就業による環境の変化や結婚、出産、子育てなど人生のステージにおける変化の激しい世代です。この世代同士の繋がりを創り、若者たちが地域社会に対して主体的に関わり、「自ら考え、自ら行動する力」を醸成し、行政、企業、団体と連携し、持続可能な地域社会の実現を目指します。この取り組みを通じて、市民一人ひとりが「私でもまちを創れる」という意識に変わり、地域の未来を共に築くことができると考えます。私たちの挑戦が、未来を担う若者たちに希望をもたらし、まちの魅力を高め、地域全体に活気を生むと信じています。

【青少年事業】

私たちの未来を担うのは子どもたちです。青年会議所は地域社会により良い変化をもたらすためにリーダーシップの開発と成長を提供する使命があります。現在、社会構造の変化に伴い、人々の価値観や生活様式が多様化しています。またデジタル普及の影響による地域における地縁的な繋がりの希薄も見られます。こうした中で、子育てや教育における価値観も変わり、戸外遊びの減少、人間関係の希薄さから、子どもの主体性やコミュニケーション能力に課題を感じているのが現実です。

私たちは、こうした変化に対して単に懸念を抱くだけではなく、地域全体で子どもたちの挑戦を支え、子どもたちが持つ潜在能力を最大限に引き出すことが重要であると考えます。このような変化の大きい時代を生き抜くために、子どもたちが自ら考え自ら行動する力を身につけ、その力を発信して周りを巻き込むことが、子どもたちの自信につながります。その結果、子どもたちは地域や社会をリードし、未来を切り拓いていく存在になると確信しています。

【広報事業】

私たちは年間を通じて数多くの事業を行い、地域社会をより良くするための活動を行っています。そんな私たちの活動を地域全体に広めるためには、効果的な情報発信が欠かせません。私たちの行う事業は背景課題、その構築のプロセスやメンバーの想いも大変重要であります。しかしながら、そのプロセスはもとより私たち青年会議所の存在自体も充分に理解されていないという現状があります。どれほど素晴らしい事業を展開しても、それが地域社会に伝わりポジティブな影響を与えなければ自己満足に過ぎません。

そこで本年度は、定期的かつ戦略的に情報を発信することで、市民・地域社会へ私たちの活動を広めてまいります。事業内容の断片的な広報に限らず、事業構築のプロセスやメンバーの想いを発信し共感を得て、参加や賛同者の増加を促します。この取り組みを通じて共感を得ることで、「私も一緒に活動したい」という声を広げます。また、全国に向けた発信により、戸田市・蕨市に移り住んでみたいと思ってもらえるような広報活動を目指します。

【卒業生会議体】

卒業生にとって最後の1年は特別なものです。これまでのそれぞれの経験を活かし、現役として残るメンバーに青年会議所の活動の魅力を知っていただくための活動を行っていただきます。卒業生会議体を主軸に青年会議所の魅力を今一度伝え、メンバーの積極性を促していただきます。

【全員で挑戦する会員拡大】

青年会議所は卒業制度のある団体です。メンバーの卒業は会の新陳代謝を促し、常に新鮮な視点や活力をもたらします。しかし入会メンバーを迎える事が出来なければ、「存続の危機」に直面してしまします。先輩諸兄姉からの歴史と伝統を継承し、組織を存続させ、今後も成長し続けるためには、私たちの活動を知ってもらい共感者を増やす必要があります。また会員拡大の責任が1つの委員会に偏ることが多く会員拡大に対しての当事者意識が薄れがちです。

そこで本年度は全メンバーが「拡大」や「存続」に対して強い当事者意識を持つことが重要だと考えます。とだわらび青年会議所のメンバーは地域に対して常にアンテナを張り、潜在的な入会希望者との接点を積極的に持つことが必要不可欠です。メンバー全員が積極的に各例会にオブザーバーを招くのはもちろん、地域での活動や日常の交流を通じて新たな繋がりを生み出し目標として15名の拡大を目指します。この取り組みを通じて新たな価値観や活力をもたらし、持続可能な成長を目指します。

【個性が輝く時、未来が動き出す】

青年会議所は理事長をはじめ、すべての役職任期は1年です。また私たちの活動には時間の限りがあります、20歳から40歳までの限定的な期間で、具体的に計算してみますと20年間で活動できるのは「7,300日」です。この時間が長いか短いかは人それぞれですが、時間が有限であるという事実は変わりません。私は青年会議所活動を行う中で限られた時間を使い、どのように成長し、絆を深め、まちの未来を変えるかが重要だと考えます。

私たちは社会の中で他者の期待や評価に捉われてしまうことがあります。他者を受け入れ、視野を広げることは素晴らしいことですが、同時に自分自身の信念や考えを大切にし、自分らしい選択をしていくことも大切だと思います。人と違うことを恐れず、自分の道を進むことが、人生をさらに豊かにし、新たな可能性を切り開いていく糧になるのだと思います。またそれぞれのメンバーが異なる価値観を持つことは、組織において大きな力になります。個々の独自性や信念が集まり、相互に刺激し合うことで、組織全体が成長し、共に未来を切り拓いていくことができると信じています。私たちは互いに異なる強みを持っています。それが、とだわらび青年会議所です。それぞれの個性を生かし、共に成長し、組織全体が一丸となって未来へ向かって進んでいきましょう!

【最後に】

私は「どうせ無理」という言葉について、いつも考えていることがあります。この言葉は便利な言葉で、唱えるだけで何もやらなくて良くなる魔法の言葉です。地域を良くするためにはやったことがないことに挑戦する人、諦めないで工夫をする人が必要で「どうせ無理」に負けない人が一人でも増えればいいと思っています。私には、4歳と2歳の二人の息子がおり、いつも謎のチェックをします。「大丈夫かな?壊れるかな?痛いかな?」と毎日挑戦をしています。スイッチがあればとりあえず押すし、コンセントがあればとりあえず差して抜きます。やってみたいことを諦めません。私は日々、生まれた時から諦めることを知っている人間はいないという事実を子どもたちから学んでいます。そして私たちは生まれて初めて一度きりの人生をぶっつけ本番で生きています。失敗して当たり前です。私たちにとって失敗は未来をより良くするための経験です。失敗を恐れてはいけませんし、成長するために失敗はとても大事なことだと思います。是非、本年は失敗を恐れず、思い切ってChallengeしましょう!

それが私たち自身に大きな成長をもたらします。大丈夫!私たちはチームです。自分を見失ってしまったら、多くの仲間に助けてもらいましょう。そして、もう一度自分自身を見直し、立ち上がりChallengeしましょう。きっとそこには本気でぶつかり合うからこそ生まれる絆があります。足なみをそろえて行こうじゃないか!