理事長所信

一般社団法人とだわらび青年会議所
2021年度理事長所信

一般社団法人とだわらび青年会議所
第23代理事長  萩原 勇太

基本理念
強靭なまち「とだわらび」の創造

スローガン
パラダイムシフト~デジタルとリアルの循環~

基本方針
1.デジタルの可能性を広めよう
2.SDGsに無限の可能性があることを伝えよう
3.変化は恐れるのではなく、楽しむものだと伝えよう

事業計画
1.デジタルの価値を利用した地域活性事業
2.SDGs推進事業
3.仲間を増やす広報拡大事業
4.家族とのかかわりを増やす事業
5.蕨市・戸田市・JCI・日本JC・関東地区協議会・埼玉ブロック協議会への出向協力・出向促進並びに出向者支援

6.京都会議・サマーコンファレス(横浜)・全国大会(宇都宮)・ASPAC(台中)・世界会議(ヨハネスブルク)・関東地区大会(水戸)・埼玉ブロック大会(深谷)への参加推進

~はじめに~
 2020年、新型コロナウィルスの世界的蔓延は、リモートワークの導入、ソーシャルディスタンスの確保、マスクの常態化等、私達の経済活動、生活様式に多くの変化・制限を強制的にもたらしました。その影響は、緊急でのウェブ会議の導入や事業・例会の中止により青年会議所の運動・活動にも及んでいます。そして、この状況は、誰もが未経験のことであり、その対応に頭を悩ませながら、この状況下でも地域に必要な運動を展開しています。
 では、そもそも青年会議所の運動は何のために行っているのでしょうか。それは、青年会議所の活動エリアである地域やその地域に住む人々により良い変化をもたらすためです。青年会議所が変化を起こそうとする団体であるならば、私たちは、今回強制的にもたらされた変化を悲観したり、ただ傍観したりするのではなく、能動的に捉え、さらなる変化を生み出せるチャンスとして利用することが必要です。

~強靭なまち「とだわらび」~
 起こることというのはすべて中立だと考えます。それをどう解釈するか、どう意味づけをするかは個人の価値観に左右されます。だからこそ、コントロール下にない変化に対して悲観したりせず、どう対処すればいいのか、どうこれを起点に変えていけばいいのか、積極的に捉えてほしいです。
 コントロール下にない状況で起こることは変えられません。しかし、そこへの意味づけは自由です。変えられないことなら解釈を変えればいい、どうせ過ごさなくてはならない時間なら楽しめばいい、もっと言えば、楽しむ努力をすればいいと考えます。
 さらには、何か変化が起こるとき、それに素早く反応するのはデジタル空間であり、常にデジタル空間とリアル空間の循環をしていれば、その変化に即座に対応し、この地域に何を発信すべきかが明確になります。その結果、対応に遅れ右往左往することが少なくなり、柔軟で変化に強い強靭なまち「とだわらび」の創造につながります。

~パラダイムシフト~
 パラダイムシフトとは、デジタル空間とリアル空間を循環することと定義します。
 日本が目指すべき未来社会の姿として、内閣府の第5期科学技術基本計画において、Society5.0(「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会」)が提唱されています。つまり、デジタル空間とリアル空間に主従があるのではなく、両輪として使っていくということです。しかし、既存の青年会議所の運動は、主はリアル空間で、付随的または緊急的にデジタル空間を使っているものがほとんどのため、これからの青年会議所の運動は、デジタル空間とリアル空間を循環させた運動を展開します。
 リアル空間での良さには、その場の空気感やにおいが伝わってくること、デジタル空間の良さには、場所や時間に制限されないこと、また、今回の新型コロナウィルスのようなパンデミックが起きた時でも運動は展開し続けられることがあります。この両方の良さを活用しながら事業を行います。
 また、パラダイムシフトが実現した際には、県や市などの公的なデータの他にデジタル空間から情報を集め事業構築のエヴィデンスとすることで、より地域に求められている事業構築が可能になります。
 さらには、青年会議所には国際的なネットワークがあるため、世界ととだわらびがつながっていて、その関係性の中で良い事業であれば世界をより良く変える可能性がありますが、デジタル空間を使えば、とだわらびと同じような課題を持つ他の地域に直接働きかけることが可能になります。

~デジタルの価値を利用した地域活性~
 デジタルの価値についてですが、これは新型コロナウィルスの影響により、リモートワークやウェブ会議を導入したことで、どこにいても仕事ができる、どこにいても人と繋がれるということを強く認識させられました。一般の企業においては、新型コロナウィルスの蔓延前から導入しているところもあったかもしれませんが、青年会議所の活動のなかでは会うのが前提のことがほとんどであり、大きな変化といえます。
 そして、このデジタルの価値をウェブ会議やウェブセミナーはもちろんのこと、リアル空間での事業構築のためのエヴィデンスを集めたり、リアル空間で行った事業の検証や関わってくれた方々の広報など、より積極的に活用していきます。その活用のなかで、戸田市、蕨市に縁をもった人々にどこにいてもこの地域を感じていてほしい、この地域に寄り添っていてほしいと思います。戸田市、蕨市は場所がら人の転出入が多いところです。それは、つまり、戸田市、蕨市に縁を持つ人々が多いということです。仮に、仕事や留学等でこの地域から出ていくことになっても、デジタル空間のエヴィデンス構築などで、常にとだわらびを感じてほしいと思います。
 また、このデジタル空間の存在は、リアル空間への反映の他にも、場所や時間の制約をなくすことにより、戸田市、蕨市在住の方に対しても有意義であり、体は戸田市でも蕨市でも他のどの場所にあったとしても心をとだわらびに寄せてもらえる事業を展開します。

~SDGsのさらなる推進~
 私達の経済活動は新型コロナウィルスの影響で大きく制限を受けました。その結果、意図していないとはいえ、一時的に大気汚染が改善されました。これは、経済活動をしなかったことにより、大気中に放出される大気汚染物質が削減されたためです。今回は、行動しないという今までとは異なる行動でしたが、ここで重要なのは、今までと異なる行動をとれば、結果が変わってくるということです。つまり、やれば変わるということです。
 持続可能な開発報告書2020によれば、世界のSDGsランキングで日本は17位であり、2030年の目標達成に向けて現時点での目標達成値を超えているゴールは3つです。このことから、まだまだSDGsの推進・普及が必要な状況といえます。
 また、このままの経済活動を続けていけば地球が2個必要だと言われてますし、近年、頻発する水災害についてもSDGsと無縁ではありません。
さらには、戸田市の戸田市第5次総合振興計画では2021年から、蕨市の蕨市総合戦略では2020年から、両市ともSDGsとの積極的な紐づけを行うようになったところであります。
 そこで、SDGsを意識した経済活動や日常生活をする人・企業がもっと増えていくようにさらなるSDGsの推進・普及のための事業を行います。
 事業では、デジタル空間から情報を集め、この地域に必要なものを発信し、さらには、そのリアル空間での実践例などをデジタル空間で広め、この地域でも、また、中小企業でもSDGsの推進していることを伝えていきます。このデジタルとリアルの双方向からの積極的な推進により、持続可能な経済活動ができる強靭なまちを作ります。

~仲間を増やす広報・拡大~
 私達は、この地域により良い変化を起こしたいと思って運動をしています。そして、2021年はデジタルの価値を活用しながら地域活性、SDGsの推進・普及をしていきます。しかし、青年会議所に所属しているかどうかにかかわらず、この地域で同じように何か変化を起こしたいと思って行動できる人が増えていけば、この地域がより良い変化をしていけます。確かに、何か変化を起こしたいの「何か」が仕事や家族であり、地域でない人もいるかもしれません。しかし、何か変化を起こしたいと思って行動できる人の総数が増えていけば、その「何か」が地域である人はいるはずです。
 そこで、私達の組織や事業、そして、何のために運動を行っているのかを積極的に地域に発信をしていき、年齢に問わず仲間を増やしていく広報を展開します。
 その広報をするなかで、青年会議所の対象年齢の方には拡大活動をし、一緒に運動をしてもらいます。私達メンバーも、仕事をよくしたい、地域をよくしたい、人前で話せるようになりたい等、入会動機は様々ですが、現状から何か変化を起こしたいと思って行動している点で共通しているからです。

~家族への感謝~
 2020年、私達は育ロム宣言を行いました。これは、ロム内でも対外的にも家族と青年会議所とのあり方をより良い方向へ変えていこうとするものです。それぞれの立場、状況で青年会議所の関わり方が違うのは当然です。しかし、関わり方が違うとはいえ、関われるというのは家族の理解・協力があるということです。
 また、家族の範囲を本来の意味だけでなく、会社やロムのメンバーまで広げます。ロムの活動ができているのは本来の意味の家族の理解・協力だけでなく、会社や志同じくして活動しているメンバーの理解・協力があるからです。
そこで、日ごろの家族の理解・協力に感謝し、家族に楽しんでもらえるような事業を行います。

~ウィズコロナ・アフターコロナ~
 新型コロナウィルスにより世界的なパンデミックが起きました。しかし、パンデミックである以上は落ち着く時が必ずきます。ワクチンの開発等により、新型コロナウィルスが今のインフルエンザのようなものや、さらに言えば、ただの風邪のようなものになるかもしれません。それが2021年中かもしれません。
しかし、ここで大事なのは、リアル空間のみの活用であったり、デジタル空間を活用しても補助的なものにとどまったりと新型コロナウィルス発生前の環境に戻さないということです。
 積極的にデジタル空間を活用していこうとするのは世界の流れであり、今までそれを活用しなかったのは、日本の企業や青年会議所が遅れていただけです。新型コロナウィルスの蔓延により、来るはずのない未来が今来ているのではなく、すでに来ていてもおかしくなかった未来がやっと来ただけです。だからこそ、この機会を使って積極的に変わっていく必要があります。

~おわりに~
 私達の組織は単年度制です。だからこそ、その年に集中しますし、今に集中します。今に対して大きな責任があるのが特徴です。
 しかし、2020年からの数年はそれだけではありません。今の選択が大きく未来の青年会議所の運動や組織に影響します。例えば、私達の先輩が、社団法人からの移行の際、公益ではなく一般を選択してくれたおかげで、今、公益比率等を意識することなく運動ができているように。
 5年後、10年後の組織の新しいスタンダードを作るのが今です。5年後、10年後にいるメンバーではなく、今の私達です。この点において、私達は、今だけでなく未来に対しても大きな責任があります。
 新しいスタンダードを作るために、既存であるものの意味、意義を考え、それを今現在の価値観に基づき再度判断し、過去にとらわれることなく、必要なものは残し、不要なものはなくしていく、また、新しく必要となるものは積極的に取り入れていくことが必要です。
 だからこそ、一人一人のメンバーが圧倒的な当事者意識を持って青年会議所の運動、事業、組織運営に関わっていきましょう。